長蛇の列の怪
みなさんこんにちは、
今日のテーマは、「長蛇の列の怪」です。
少しだけ通常のテイストとは違う感じで書いてみましたので、お楽しみください。( ´艸`)
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「長蛇の列の怪」という言い回しから想像されるのは、繁盛店や新商品の発売日などではないだろうか。しかし、今日の話は全く違う話なので、あまり期待をしないで読み進めていただきたい。
先日、少し遠出をして岡山県新見市で開催されるある大会に参加した。午後1時から2時間ほどの大会が終わり、すぐに帰ろうと車に乗り込み出発したのが3時半だっただろうか。
既に季節は秋、と言うよりも冬の気配さえ感じるこの頃、山並みに続く田舎道では日の暮れるのは早かった。午後5時を回るとヘッドライトを点灯して時速50Km/hで蛇行する道を車で走行するのだが、人はいないもののイノシシやシカが飛び出すやもしれないど田舎の市道や農道を通って島根県出雲市の自宅に向かっていた。
最近中年をとうに超えた友人と話す時に、夕方から夜にかけての車の運転は極力避けるようにしているなどと聴くにつけ、自分も加齢による視力の低下や車の運転技術が衰えたことを日に日に痛感しているこの頃である。
これが加齢による老いなのかとしみじみと感じながら起伏の大きい農道を走行していると、後ろからすごい勢いの後続車、少し車幅が広くなったところで左に寄って道を譲ると、ハザードで合図をし、凄い勢いで加速して、あっという間にその車は見えなくなってしまった。
助手席に座っていた細君が、「たぶん、親族にご不幸があったのね!」と笑いながら私に話しかけてきた。「そうだね」と、私も笑いながら相槌を打った。
昼間の運転と違い、夜の運転はヘッドライトだけでは視界も狭まり難しく感じられる。
だが、そんな本人よりも齢はすでに26歳も上回る父はすでに86歳。免許の返上もせずに現在も仕事に車を使っている。
私の父は、島根県松江市の片田舎に住み。広い畑で季節ごとの野菜を栽培し、収穫して包装し、近くのスーパーマーケットの野菜コーナーに陳列して小銭を稼ぐのが趣味であり、生きがいである。
片田舎と言っても道路は国道のバイパスも隣接しているのであるが、旧国道は追い越し禁止のセンターラインは黄色い線の道路である。そんな所であるからこそ、父には極力、山寄の農道や狭い市道を使うようにすすめていた。
やはり、事件は起こった。
事件と言っても事故が起こったわけでもなく、ただ時速50Km/hの速度標識のある交通量のある道路に父が車で走行したのである。
それも時速40Km/hで。
一昔前までは制限速度のほとんどは時速40Km/hであったが、現在では違う。実際は時速60Km/hで車は走行することの方が多いような一般道に父の運転する車が走行したのである。
後はご想像の通り、まるで国際マラソン時の先頭の誘導車のように、長蛇の車の列となる。
父の知人がその様子をたまたま見つけて、わざわざお茶飲み話をしに父のところにやってきた。
その話を聴いた父は、全く悪びれることもなく、「やっぱり先頭は気持ちが良いもんだ」と笑っていた。
私もそんな父の子である。
このような一連の事件を起こすことも将来あるかもしれないが、それを悪びれることもなく、腹の底から笑うことができるだろうかと怪しむのである。
「この続きは、明日の心だ~!」
という懐かしすぎるフレーズで終わりたいと思います。
From 愛用者の佐々木専務
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